旧動燃 不当差別正せ 職員4人が提訴 水戸地裁

核燃料サイクル開発機構(旧動燃)の人事労務政策で不当差別を受けてきた職員が7月6日、組織統合で発足した日本原子力研究開発機構(原子力機構、児玉敏雄理事長)を相手取り、賃金差別相当額の総額1億1000万円余の支払いと差別是正を求める訴えを水戸地裁に起こしました。

訴状提出のため水戸地裁に向かう原告の菅原氏、高野氏、小松崎氏、椎名氏(前列左から)=7月6日、水戸市

訴状提出のため水戸地裁に向かう原告の菅原氏、高野氏、小松崎氏、椎名氏(前列左から)=7月6日、水戸市


訴えたのは高野真一さん(61)、菅原薫さん(61)、小松崎賢治さん(60)、椎名定さん(60)の4人。
訴状は、原子力の研究開発に安全確保などを求めてきた原告らを「非良識派」などと色分けし、不当に差別して不利益な扱いをしてきた事実が、入手した資料で明らかになったとして、旧動燃の行為を断罪し、自由にものが言える職場の回復を求めています。
訴状提出後に会見した原告4人は、「差別した側の人間ほど部長などに昇進していった」「課長が代わるたびに、(旧動燃が“敵性”視する職員とつきあわないように)『一筆書かないか』と迫られた」「動燃時代からの労務政策をなくしたい」「昇給・昇格差別を受け、賃金は同期の職員よりも低かった」などとそれぞれ告発し、たたかう決意を語りました。
原告代理人の平井哲史弁護士は、「入手した資料を見ると、地元警察や公安調査庁などと連携して人事判定表をつくっていたと認められる」と指摘しました。
(「しんぶん赤旗」首都圏版 2015年7月7日付より転載。関連記事

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