長距離ミサイル配備撤回を 共産党議員が追及 国の大軍拡に追従する県政
大軍拡の波が押し寄せる茨城県で、住民の不安を代弁する日本共産党の論戦が、国の大軍拡に追従する県政を浮かび上がらせています。
F2戦闘機が配備されている航空自衛隊百里基地(小美玉市)。昨年8月、防衛省は2027年度に、いま配備中のF2を改修し、12式地対艦誘導弾能力向上型ミサイルの空発型を搭載する計画を明らかにしました。
百里基地を飛び立ったF2が1,000キロ先の上空から、長距離ミサイルを発射する─。他国への攻撃を想定した配備計画であり、平和憲法に基づく専守防衛の原則を逸脱です。ミサイルを配備した地域が攻撃目標になるのは、ウクライナやイランの戦争でも明らかです。
50人超が質問も
防衛省のこの発表から、県議会はこれまでに3回の定例会がありました。のべ50人超の県議が本会議や予算特別委員会でさまざまな質問をしています。62議席のうち43議席を占める「いばらき自民党」は、百里基地へのミサイル配備に触れていません。
この問題を県議会で取り上げたのは、日本共産党の江尻かな県議だけでした。江尻県議は、大井川和彦県知事にミサイル配備撤回を国に求めるよう質問(25年10月)。周辺住民への説明会を国に開催を要請するよう求めました。沖縄県や大分県では開催されています。
説明求めぬ知事
これに対し、大井川知事は「他県での開催状況は把握していない」と述べ、説明会の開催を求める考えはないことを表明しました。
百里基地では、米軍以外の他国軍との共同訓練が急増しています。江尻県議は、「米軍の基地使用は日米安保条約6条による地位協定が根拠とされてきたが、オーストラリアやドイツ、インド、カナダ、イギリス、フランス軍との訓練は何を根拠に基地を使用しているのか」(26年3月)と質問しました。大井川知事は「『受け入れます』という外交的な手続き」だと回答。法的根拠もなく、なし崩しで共同訓練を受け入れています。
この間、江尻県議をはじめ、県内の日本共産党地方議員や住民団体は防衛省からの聞き取り調査を開催。長距離ミサイルの弾薬庫を百里基地内に置くのか尋ねると、「秘密のため答えられない」と防衛省が述べるなど、住民に隠されたまま軍拡に向けた準備が進められています。政府は10年間で最大500億円かけて、百里基地司令部の地下化などを計画しています。
今年11月に告示、12月に投票が見込まれる茨城県議選。百里基地の大軍拡にだんまりの党か、反対の声をあげる日本共産党が議席を伸ばすかが焦点です。
江尻かな県議の話
百里基地と軍民共用の茨城空港を拡張し、国内外の誘客を倍増させようという県の「空港将来ビジョン」は成り立つのか。基地強靱化や空港拡張のためにどれだけ多額の予算が投入されるのか。そうした県民の意見や疑問に答えようとしない県や国の姿勢をただすことが議会の役割です。「基地問題は国の問題」と言わんばかりの状況を打開するには、現状を広く知らせて声を集めていくことが必要です。全力で取り組みたい。
(「しんぶん赤旗」2026年4月17日付より転載)
