安全保障技術研究推進制度 防衛省研究に参加「全く問題ない」 筑波大学長が強弁
防衛省が募集する、2019年度の「安全保障技術研究推進制度」に筑波大学の研究が採択された問題をめぐり、筑波大学の永田恭介学長は3月26日の記者会見で、「全く問題ない」とする認識を示しました。
永田氏は、軍事研究の定義が「人命や領土へのアタッキング(攻撃行為)につながるものだ」と指摘。
攻撃行為につながる研究については否定しましたが、「自衛のための研究であれば、省庁がどこであれ問題はない」と述べました。
その上で、筑波大学が2018年12月に決めた軍事研究は行わないとする「基本方針」に変わりはないと表明。
採択された研究は極めて基礎的なもので、軍事研究には当たらないとしました。
この制度をめぐって、新素材・カーボンナノチューブを利用した筑波大学の研究が昨年12月に採択され、学内外から「軍事研究にあたる」などと批判の声が上がっていました。
「軍学共同反対連絡会」(池内了共同代表)は11日、「学問研究の軍事協力を推進するもの」として研究中止を申し入れています。
(「しんぶん赤旗」2020年3月27日付より転載)