茨城・常総水害は人災 被災者ら国に補償求める
鬼怒川の堤防決壊による水害で大きな被害を受けた茨城県常総市の被災者らが1月29日、「水害は人災だ」として、国に対し被害補償を求める交渉をしました。
交渉したのは「常総市水害・被害者の会」の約50人。早朝から貸し切りバスで駆けつけました。
2015年9月10日の水害では、大規模太陽光発電所の建設を理由に2015年3月掘削された常総市若宮戸地区の自然堤防から越水し、市街地に甚大な被害が発生しました。
「被害者の会」代表世話人で自宅が全壊した逆井正夫さん(67)=若宮戸地区=は、2015年3月に「自然堤防を削るな。洪水が来たらどうする」と、国交省に対して危険性を訴えたにもかかわらず、国交省は150メートルにわたる掘削箇所に土のうを積むだけだったと批判。
参加者からは、「国は河川管理責任を直視し、国民の生命と財産を守れ」「全国でも住民の声が無視されているのではないのか」と怒りの声が続出しました。
国土交通省の担当者は、「今回の若宮戸は当然水位が上がってくれば水に浸かる」と述べ、「整備するべく調査を始めていたところだった」と繰り返しました。
被害者の会は、内閣府や農水省に対して被災住宅再建の支援強化、収穫後に浸水した米の補償の拡充なども求めました。
日本共産党茨城県議団、党常総市議団が参加し、塩川鉄也衆院議員、梅村さえこ衆院議員、紙智子参院議員、小林きょう子党県TPP・農業対策部長(参院選挙区予定候補)、おくだ智子氏(党参院比例予定候補)、自民党国会議員秘書が同席しました。
(「しんぶん赤旗」 2016年1月31日付より転載)