東海第2原発差し止め訴訟 立地審査指針機能せず 原告が弁論 東京高裁
日本原子力発電東海第2原発(茨城県東海村)を巡り、茨城県などの住民が運転差し止めを求めている控訴審の口頭弁論が6月19日、東京高裁(谷口豊裁判長)で行われました。原告側は、避難計画の前提となるべき「立地審査指針」が機能せず、「(原子力規制委員会の)審査が欠落している」と主張しました。

原告団と弁護団(正面)の報告を受ける集会参加者=6月19日、東京都港区
立地審査指針は、原発事故などで周辺住民への放射線被害を防ぐために、原子炉施設から一定の範囲を非居住区域とすることなどを要求。東海第2原発の避難計画を巡っては、周辺30キロ圏内の14自治体が策定することになっています。
裁判で原告側代理人の中野宏典弁護士は、避難計画の策定のためには原子炉と周辺住民を隔離することが国際的な要求だと指摘。一方、国は規制委の審査で重大事故対策を満たすことを前提に立地審査指針を適用していないとして、「東海第2原発が避難計画の整備に支障がない位置に設置されておらず、原告らの生命・身体の安全が確保されていない」と主張しました。
口頭弁論後の集会で中野弁護士は、「被ばくしなければ逃げられないのが原発(事故)だ」、「東海第2原発で避難計画の策定が進まないのは人口が多すぎるからだ」と指摘。原発の新設や再稼働のハードルにつながることから、立地審査指針を審査の対象外としていることに、「原発の稼働ありきの政策だ」と批判しました。
次回の口頭弁論は10月14日(水)午前10時半からの予定です。
(「しんぶん赤旗」2026年6月22日付より転載)
