外国人差別助長の条例案 茨城県、不法就労防止で県民に「責務」 懸念示す声多数

6月2日に開会した茨城県議会定例会で、大井川和彦知事は、5月11日から運用を開始した「不法就労外国人の通報報奨金制度」に言及し、新たに県の行う対策への事業者や、県民の「協力」の責務を定めた「外国人の不法就労活動の防止に関する条例」を提案しました。

県議会開会日に配布された議案書面

県議会開会日に配布された議案書面

大井川知事は、「茨城県の不法就労者数が4年連続で全国最多であり、過去5年間の犯罪に関与する外国人摘発人数が茨城は45%増加している」と強調。外国人の不法就労活動の防止に関する条例について、「県と事業者、県民の責務を明らかにし、不法就労を許さない環境を整備する」と説明しました。

約1カ月、県が条例に対し意見募集した内容には、「外国人差別や偏見を助長するおそれがある」、「県民へ責務を課すことに懸念がある」、「人権を軽んじている入管法や技能実習制度などを正すべき」と、条例の必要性を問うものが多くありました。

日本共産党の江尻加那県議は、条例への懸念を示す県民意見が多く寄せられたことを指摘し、「当事者や関係者(団体)などとの協議や調整が不十分であり、県民に責務を課すことは問題だ。広く県民の理解が得られていない中で条例をつくるのは拙速だ」と批判。8日の本会議で条例案の質疑に立ちます。

10日の常任委員会審議、16日最終日は討論採決が予定されています。

(「しんぶん赤旗」2026年6月5日付より転載)

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