旧動燃昇格差別 資料提出求める 水戸地裁口頭弁論

核燃料サイクル開発機構(旧動燃)の労働者4人が、組織統合で発足した日本原子力研究開発機構を相手取り、不当差別の是正を求めている裁判の第5回口頭弁論が7月28日、水戸地裁(河田泰常裁判長)で開かれました。
この裁判は、旧動燃当局が原子力研究開発に安全確保を求めてきた原告らに「非良識派」などのレッテルを貼り、昇格差別などの不当な扱いをしてきた事実が、原告側が入手した当局の内部資料で裏づけられたとして提訴しているもの。
資料には原告らの実名が記されており、地元警察や公安調査庁などの情報をもとに作成したとみられ、組織ぐるみの労働者監視と職場支配の実態が浮き彫りになっています。
この日の口頭弁論で、原告側は「昇格が20年間もなかったのは明白な差別」と指摘。
差別の実態を検証するために、他の同期就職者の給与データを提出するよう被告側に要求。「昇格要件を満たしていなかった」などと被告側が主張していることについても、その判断基準を明確に説明するよう求めました。
次回口頭弁論は10月13日。
(「しんぶん赤旗」首都圏版 2016年7月29日付より転載)

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