東海再処理施設 「安全対策」を説明 原子力機構
茨城県主催の「原子力安全対策委員会」(古田一雄委員長)の会合が7月22日、水戸市で開かれ、すでに廃止が決まっている東海再処理施設(茨城県東海村)の「安全対策」について、日本原子力研究開発機構の担当者が説明を行いました。
東海再処理施設では、使用済み核燃料の再処理に加え、高レベル放射性廃液のガラス固化などを実施。
2018年6月に原子力規制委員会から廃止措置の認可を受けました。
機構の担当者は、規制委から認可を受けた地震や津波の対策などについて説明。
高放射性廃液の貯蔵場建屋周辺の地盤改良で耐震性を図るほか、建屋への津波漂流物の衝突を防ぐ防護柵を設置するなどの対策を明らかにしました。
廃止措置にともない、使用済み核燃料や放射性廃棄物の搬出が必要になりますが、機構の担当者はいずれも「搬出先は調整中」との説明にとどまり、課題が残りました。
再処理施設は原発に比べ、放射性物質を扱う機器や配管が広範囲に汚染されているなど、廃止作業には困難が予想され、機構によると今後約70年の期間を要するとしています。
(「しんぶん赤旗」2020年7月25日付より転載)