原子力機構の被ばく事故 国まかせ原発行政やめよ 県議会で江尻議員が知事追求
6月12日の茨城県議会で、日本共産党の江尻加那議員が一般質問に立ち、大洗町の原子力研究開発機構で今月6日に起きた内部被ばく事故や核燃料加工会社JCOでの臨界事故(1999年)について、橋本昌知事を追求しました。
江尻氏は、重大事故を引き起こした施設を抱えている県の橋本知事が原発についての判断を、すべて国まかせにしてきたことを批判しました。
そのうえで、再稼働や20年運転延長をめぐって重大局面を迎えている東海第2原発について、▽原子炉が、予測される高さ17メートル余の津波より、はるかに低い海抜8メートルのところにあるため、巨費を投入して新たに防潮堤を建設しなければならないこと▽燃えやすい電気ケーブルの健全性評価がされていないこと-などを指摘しました。
橋本知事は「国が総合的に判断し、個々の原発についての方針を決定すべきだ」と答弁しました。
再質問に立った江尻氏は「在任24年の知事に原発はどう刻まれたのか。任期中最後の議会で答えてほしい」と要求。しかし、橋本知事は「原子力規制委員会などで徹底した安全確保が必要。国は再稼働や延長運転を決めていないが、対応をみながら県の態度を決める」と最後まで国まかせの姿勢を貫きました。
(「しんぶん赤旗」首都圏版2017年6月14日付より転載)