東海第2原発 非現実的な避難計画 塩川鉄也衆院議員「廃炉しかない」

日本共産党の塩川鉄也衆院議員は、3月17日の衆院環境委員会で、日本原子力発電が再稼働を目指す東海第2原発(茨城県東海村)の避難計画の問題点を追及し、東海第2原発の廃炉を求めました。
東海第2原発から半径30キロ圏内には14市町村があり、96万人が生活しています。
塩川氏は、東海原発からわずか3キロの入所福祉施設から「寝たきりの方は、乗用車なら1人しか避難できない。もし原発事故が起きれば全員の避難は不可能だが、逃げる順番を決めることもできない」との切実な声があがっていると紹介。
「こうした声に対応できる避難計画は実現できるのか」と質問しました。
内閣府は、「現在詳細な避難計画を取りまとめている最中。国が前面にたって支援していく」と答弁しました。
塩川氏は、重症心身障害児の入所施設など、即座に避難できない要配慮者のいる施設が多いことを指摘し、「原発事故と地震や津波が一体となる複合災害が起きれば、避難はさらに難しくなる。30キロ圏内96万人が安全に避難することは現実的に可能なのか」と迫りました。
山本公一原子力防災担当相は、「懸念はよくわかる。地元自治体と一緒になって避難計画を策定していきたい」と答弁。
塩川氏は、「避難計画の策定は現実的でない。避難計画が成り立たない東海第2原発は廃炉しかない」と強調しました。
塩川氏はまた、東海原発の廃止措置に伴う放射性廃棄物の素掘り埋設計画の撤回を求めました。
「しんぶん赤旗」 2017年3月25日付より転載)

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