ごみ処理広域化 住民無視 共産党議員が反対表明 茨城

霞台厚生施設組合、臨時会を開き可決

茨城県の石岡市、小美玉市、かすみがうら市、茨城町の3市1町でつくる「霞台厚生施設組合」が3つのごみ処理施設を統合して大型広域処理施設の建設を計画している問題で、霞台厚生施設組合議会は1月23日、臨時会を開き、事業費など総額339億円にのぼる債務負担行為の設定議案と事業者選定委員会条例案を賛成多数で可決しました。
日本共産党の小松豊正議員(石岡市議)、川澄敬子議員(茨城町議)はこの2議案の反対討論に立ちました。
新施設の建設予定地は、現在稼働中の小美玉市にある「霞台厚生施設組合環境センター」敷地内の隣接地。
現在の空き面積では余裕がないとして、敷地内にある高齢者福祉センター「白雲荘」を今年3月末で廃止し、取り壊す計画。
利用者らは施設の廃止に反発し、存続を求めています

霞台厚生施設組合環境センター=小美玉市


債務負担行為は、後年度予算からの事業費歳出を担保するもので、その内訳は建設費191億円、運営費148億円(2016年度から25年間)の計339億円。
事業は公共が資金を調達し、設計・建設から管理・運営までを民間に委託するDBO方式で実施する計画です。
新処理施設建設費の財源には、循環型社会形成推進交付金や震災復興特別交付税などをあて込んでいます。
関係する3市1町の共産党議員は「“広域化・新施設建設”先にありき」の姿勢を批判。
「ごみの減量化・資源化を進め、既存施設の長寿命化をはかれば、税金のムダ遣いはなくせる」と訴えています。
この日の臨時会で、小松議員は採決に先立つ討論で、新施設建設について最終答申をまとめたとされる「新処理施設整備検討委員会」の人数やメンバー、議事録のいずれもが議会に報告されておらず、DBO方式は議会で審議も議決もされていないと述べ、「住民無視、議会軽視だ」と批判しました。
事業者選定委員会条例案について、川澄議員は、会議を非公開にできるとしている点について、住民が知らないうちに重大な決定がされる危険性を指摘。
「業者への長期委託は問題。人口減少も見すえて、予算は単年度で編成すべきだ」と主張しました。
(「しんぶん赤旗」首都圏版 2017年1月25日付より転載)

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