広域ごみ処理施設建設計画 高齢者の憩いの場廃止に 塩川鉄也議員ら視察 茨城・小美玉

減量・資源化をはかれば福祉センター存続できる

茨城県の石岡市、小美玉市、かすみがうら市、茨城町の3市1町でつくる「霞台厚生施設組合」が、3つのごみ処理施設を統合して大型広域処理施設の建設を計画している問題で、日本共産党の塩川鉄也衆院議員が11月26日、小美玉市の建設予定地を視察し、新施設建設に伴って廃止が計画されている高齢者福祉センターの利用者と懇談しました。

施設組合の職員(右)から説明を受ける塩川衆院議員(左)、関係する自治体の党議員、地元住民ら=11月26日、茨城県小美玉市

署名集めて

新施設の予定地は、現在稼働中の「霞台厚生施設環境センター」敷地内の隣接地。
しかし、施設プラントメーカー側は、現在の空き地面積では建設が困難と判断。これを受け、霞台厚生施設組合は隣接地内の入浴施設、高齢者福祉センター「白雲荘」を来年3月末で廃止しようとしています。
「白雲荘」にはカラオケ機器なども設置。
高齢者らの憩いの場になっており、利用者は署名運動などで「白雲荘」の存続を求めています。
新処理施設建設費の財源には循環型社会形成推進交付金と震災復興特別交付税を当て込んでいます。
関係市町の共産党議員は、“建設先にありき”の姿勢を批判。
「ごみの減量化・資源化をすすめ、既存施設の長寿命化をはかれば、税金のムダ遣いはなくせる」と新処理施設の建設そのものに反対しています。
「白雲荘」利用者は、塩川氏に「200円で風呂に入れて、1日いられる。(廃止と聞いて)みんな悲しんでいます」(76才女性)、「この年になると遠いところにはいけないよ。なくなったら本当に困る」(81才女性)などと訴えました。

流れに逆行

塩川氏は、「施設の大型化はごみの減量・資源化の流れに逆行している」と指摘。
「福祉センター利用者の訴えには切実さを感じた。存続に向けて知恵を出すべきだと思う」と語りました。
視察には上野高志県議、大島久美子氏(衆院6区予定候補)、小松豊正石岡市議、福島ヤヨヒ小美玉市議、川澄敬子茨城町議、地元住民らが同行しました。
(「しんぶん赤旗」 首都圏版 2016年12月2日付より転載)

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