2倍近い借金抱える 茨城県が新年度当初予算案
茨城県(橋本昌知事)は2月19日、県議会第1回定例会(26日開会予定)に提出する2016年度当初予算案、条例案を発表しました。
一般会計の予算規模は、震災関連分が減少したことで対前年度当初比3.5%減の1兆1208億円余。歳入のうち県債は1,160億円余を計上しました。
16年度末の通常県債と特例的県債を合わせた県債残高は2兆1690億円の見込み。
依然として、一般会計当初予算案の2倍近い借金を抱え込むことになります。
昨年9月の記録的豪雨で堤防が決壊した鬼怒川を改修・復旧する治水直轄事業負担金(28億4600万円)を計上。
常陸那珂港区の中央ふ頭地区整備(265億円)や圏央道直轄負担金(37億円)、スカイマーク社に国内全路線の運航を頼っている茨城空港の利用対策事業(6億5000万円)などの予算を優先的に確保。
八ツ場ダムや霞ケ浦導水事業などの関連事業負担金も盛り込みました。
本社機能を県内に移転する企業の税金を軽減する条例案や工業用水の値下げ条例案も提出。大型開発や企業誘致の受け皿づくりを加速させています。
また、「財政健全化」策と称して、先行取得した開発用地の破たん処理に34億円もの血税が投入されます。
日本共産党の議会論戦や県民運動を反映したものでは、特別支援学校のスクールバスを増車し、その介助員を増員します。
小児・妊産婦医療費助成の所得制限緩和も実現し、対象者が増えます。
特別養護老人ホームの新設・増築などの事業費、地域密着型老人福祉施設整備事業費などの予算も大幅に増額されます。
(「しんぶん赤旗」 首都圏版 2016年2月20日付より転載)