茨城県議選 16年ぶり3議席 当選の江尻氏・山中氏・上野氏 県政転換決意
12月14日投票の茨城県議選(定数63=2減)で日本共産党は、水戸市区(定数6=1減、水戸市・城里町)で江尻加那氏(41)=新=、つくば市区(定数4)で山中泰子氏(63)=元=、取手市区(定数3、取手市・利根町)で上野高志氏(50)=新= が当選し、前回比2議席増(改選時比1増)の3議席へ躍進しました。
日本共産党の3議席獲得は1998年12月の県議選以来16年ぶりです。
一方、昨年9月の補選で当選した筑西市区(定数2=1減)では、鈴木聡氏(69)=現=が前回得票を4,763票増やし1万2193票(得票率23.42%)を獲得し善戦しましたが、僅差でおよびませんでした。
水戸市区で江尻氏は大内久美子前県議の得票から5,652票、つくば市区で山中氏は前回票から5,300票、取手市区で上野氏は前回の党候補得票から1,614票伸ばしました。
4候補は、安倍政権の暴走政治にストップの審判を下す選挙だと訴えるとともに、無駄な大型開発を優先し、福祉や医療を全国最低ランクにしている「オール与党」県政との対決をかかげ、全国8位の財政力の生かし方を県民のくらし優先に転換すべきだと主張。
国保税の引き下げや介護保険の負担軽減、子どもの医療費を高校卒業まで無料化する事などの政策を訴えました。
自民党は、8議席増の41議席を獲得。民主党は2減の4議席にとどまりました。
前回2議席獲得のみんなの党は立候補せず議席を失い、4人を擁立した維新の党は議席を獲得できませんでした。
◇
日本共産党が16年ぶりに3議席を獲得した茨城県議選の開票から一夜明けた12月15日、当選した江尻加那氏、山中泰子氏、上野高志氏の3氏が街頭に立ち、県民の暮らしを守る県政への転換を訴えました。
江尻氏は17,733票(得票率14.64%)を獲得し当選。
大内久美子前県議の前回得票から5,652票、得票率で3.61ポイント伸ばしました。
水戸市のJR水戸駅南口前で選挙結果を報告した江尻氏は、「44年間水戸市区で守ってきた党の議席を引き継ぎ、子育ても働くことも老後も安心の『暮らし第一の県政』の公約実現に向け頑張ります」と決意を語りました。
大内前県議は、「安倍政権の暴走をストップさせるため、みなさんと力を合わせて頑張ります」と述べました。
自民党現職をやぶり議席を奪還した山中氏は、前回の得票を5,300票、3.08ポイント上回る14,303票(得票率15.44%)を獲得しました。
午前11時から、つくば市の北条商店街で訴えた山中氏は、「大型開発優先の県政から、県民のくらし優先の県政へ転換を。住民の声がとどく県政をめざします」と決意を表明しました。
前回票を1,614票、0.21ポイント増やす8,641票(得票率14.81%)で16年ぶりに日本共産党の議席を獲得した上野氏は、午前6時からの取手駅前宣伝をはじめ、市内各所で訴えました。
「寄せられた切実な声を届け、みなさんと実現させるため頑張ります」と決意を述べました。
筑西市区で、最下位当選者に1,162票差に迫る12,193票(得票率29.42%)を得票しながら惜敗した鈴木聡氏は、大勢が判明した12月14日の午後10時15分すぎ、事務所に集まった支持者や後援会員に「前回より票を伸ばしましたが、一歩及びませんでした。これからも一党員として、命とくらしを守るためにがんばります」と語りました。
(「しんぶん赤旗」・「しんぶん赤旗」首都圏版 2014年12月16日付より転載)