県議選つくば市区 自公独占打ち破り、党議席奪還めざす 消費税増税中止を貫く 山中たい子氏
「つくば市の4議席を、安倍政権の暴走を支える自民・公明に独占させたままでいいのでしょうか」─茨城県議選つくば市区(定数4)で、日本共産党の山中たい子氏(63)=元=はこう訴えて、前回僅差で失った党議席奪還に全力を挙げています。
つくば市区では、全4議席を自民(3議席)と公明(1議席)で独占。
新人候補立候補の動きもあり、予断を許さない激戦となる様相です。
安倍自公政権の暮らし破壊の消費税増税に、県民の怒りが広がっています。
増税中止を貫いているのは、つくば市区では山中氏だけ。自公の4現職は推進です。
「私の勝利で、つくば市から消費税増税中止の大波を」と山中氏。
増税中止を求める署名の呼びかけは反響を呼び、対話した市民の半数が応じるなど共感が広がっています。
「勝手連」的に支援する動き
老朽化が著しい東海第2原発の廃炉を主張しているのも山中氏だけ。
「30キロ圏内に約100万人が生活する全国一の人口密集地。知事も『いっせい避難など不可能』と認めています。県民の命を守るのは、廃炉以外にありません」と訴えます。
つくば市区では、原発ゼロをめざすさまざまな市民団体が、「勝手連」的に山中氏を支援する動きを強め、「一点共闘」の新たな広がりも生まれています。
366億円のムダ遣い争点
市が計画する366億円の総合運動公園計画も大きな争点です。
反対世論の広がりの前に、66億円をかけた総合運動公園用地の買収議案には、市議会で共産党とともに「つくば自民党」も反対せざるを得ませんでした。
ところが、県議会ではつくば市選出の自民県議が「県の財政支援も含め、今後の取り組みをお願いしたい」(6月9日)と“推進質問”。市民の願いに背を向けました。
山中氏は、「小・中学校と特別支援学校のエアコン設置率は関東で最低最悪。37億円あればすべての小中学校に設置できます。暮らしや教育こそ優先すべきです」と、計画の抜本的な見直しを主張しています。
つくば市在住30年余の女性(75)は、「366億円もムダに使うお金があるなら、市民のために使ってほしい。どうしても山中さんに県議会に戻ってほしい」と期待します。
現職各陣営は市長派と反市長派で競い合い、保守票の掘り起こしに躍起です。
保守の有力者は、「自民党は危機感を持ってやっている。得票は伸びないだろうが、地盤がしっかりしているので減らすこともない。山中は上乗せしないと難しい」と指摘します。
前回、僅差で4位当選した公明は、「公明新聞」1面で「厳しい戦いを強いられ…無党派層への圧倒的な支持拡大が欠かせない」と、大洗町などから運動員を投入し、”知人の紹介で”と訪問活動を展開。
山中氏の支持者宅に、現職県議本人や運動員が1週間に2度訪ねてくるなど支持拡大に懸命です。
市選対本部長を務める滝口隆一市議団長は、「支持の訴えは前回の倍を超えましたが、勝利するには全有権者規模の対話・支持拡大が不可欠」と強調。
「消費税増税と年金改悪、米価暴落への県民の怒り、党への期待が急速に広がっているだけに、増税中止署名を広く呼びかけ、あらゆるつながりをいかした対話・支持拡大と大量宣伝を」と訴えています。
略歴
日本大学II部法学部新聞学科卒業。
桜村議・つくば市議(1984年1月から村議1期、つくば市議4期)、茨城県議(2002年12月から2期)。
茨城県議選で惜敗(10年12月)、つくば市長選に立候補(12年11月)
(「しんぶん赤旗」首都圏版 2014年11月19日、20日付より転載)