生態系壊す事業 大内久美子県議 霞ケ浦導水中止迫る 茨城県議会予算特別委員会

9月19日の茨城県議会予算特別委員会で、日本共産党の大内久美子議員は橋本昌知事に霞ケ浦導水事業の中止を迫りました。

大内議員は、霞ケ浦で生息が確認されている特定外来生物のカワヒバリガイ、アメリカナマズなどが導水事業によってアユの宝庫・那珂川に送り込まれる危険性を指摘。
「生態系が破壊される。生物多様性条約、生物多様性基本法に反している。国交省だけが法律違反を強行することは許されない」と橋本知事の考えをただしました。
橋本知事は、「生態系の影響については、国交省が適切に対応するものと考えている。政府は生物多様性条約について、本件のような事業を直接規制するものではないとしている」などと国まかせの姿勢に終始しました。
大内議員は、県内の水余りの状況を詳説。
「『都市用水の確保』は必要ない。事業費の増大などで県財政、市町村、県民を苦しめることになる」と批判し、知事に事業からの脱退を決断するよう求めました。
大内議員はこのほか、つくばエクスプレス沿線の人口・児童増地区への小学校新設支援、県財政を圧迫する“呼び込み”型の開発県政から、県民の暮らしを優先する県政への転換を迫りました。
霞ケ浦導水事業
水質浄化や新規都市用水の確保などを名目に、那珂川~霞ケ浦~利根川の間を地下トンネル(導水路)で結ぶ国土交通省の大規模公共事業。
1984年に着工され、総事業費1,900億円にのぼります。
茨城県、栃木県の那珂川関係漁協は、水質が悪化し、生態系が破壊されるなどとして、取水口(水戸市)の建設差し止めを求める裁判を起こしています。
学者・専門家や市民団体なども無駄な公共事業と批判しています。
(「しんぶん赤旗」首都圏版 2014年9月20日付より転載。質問[大要]については大内県議のブログをご覧ください

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