核燃料サイクルは破綻 高速実験炉「常陽」復旧中止求める 共産党茨城県委員会
施設内のトラブルで運転停止中の高速実験炉「常陽」(茨城県大洗町)について、日本原子力研究開発機構(原子力機構)が復旧作業にとりかかる問題で、日本共産党茨城県委員会は5月21日、「核燃料サイクル計画は完全に破綻している」として、原子力機構に復旧作業を中止するよう申し入れました。
申し入れには、大内久美子県議や上野たかし県議予定候補、関係自治体議員らが参加しました。
原子力機構側は、「エネルギー政策の閣議決定に基づき、国から負託された責務を果たす」との立場を強調。
5月22日から10月まで行われる復旧作業の工費46億円については、税金が投入されることを明らかにしました。
大内県議らは、「税金の使われ方が問題だ」と指摘し、核燃料サイクル計画の見直しをあらためて要求しました。
高速実験炉「常陽」
核燃料サイクル路線の柱、高速増殖炉開発のための実験炉として茨城県大洗町に建設されました。
「常陽の設計・建設・運転を通じて得られた技術的経験を後続炉に反映する」(原子力研究開発機構)などとして、高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)に引き継がれました。
「常陽」は2007年に炉内の実験装置でトラブルが発生し、運転を停止しています。
(「しんぶん赤旗」首都圏版 2014年5月22日付より転載)