生活の不安なく学びたい 筑波大学 寮費値上げで自治会準備会が発足

筑波大学(茨城県つくば市)が学生宿舎の利用料を来年度から値上げすると9月に発表したことに、学生たちから抗議の声が上がっています。「筑波大学学生宿舎寄宿料増額の撤回を求める会」は、学長に値上げをしないよう求める申し入れ書を10月13日、提出しました。宿舎自治会の結成の動きもあり、運動が広がっています。

(都光子)

「エアコンを設置するとしているが、費用を今住んでいる学生だけに押しつけるつもりなのか」、「入居率を上げれば収支は改善できるのではないか」─。9月末に撤回を求める会が主催した大学内の集会で、学生たちから宿舎料値上げ反対の声が上がりました。

宿舎を利用する学生たちが、大学側と直接交渉し、利用実態にもとづいた運営の改善などにつなげるため、筑波大学学生宿舎自治会準備会を発足しました。代表に2年生の学生が名乗りをあげました。

最大2.1倍値上げ

学生宿舎は筑波大の資料によると、65棟・3,517室あり、国内最大級です。2024年度は新入生の4割が入居。「近隣アパートに比べて安め」だと宣伝していましたが、物価高騰やエアコンの整備などを理由に、昨年夏、値上げの方針を打ち出しました。値上げ幅は最大2.1倍です。

当初は今年度から値上げ予定でしたが、学生から「通知が遅すぎる」、「生活が困難になる」など反対の声があがり、値上げは見送られました。

筑波大はその後説明動画を配信し、説明会を実施。9月28日、値上げすることを学生用電子掲示板に告知しました。

撤回を求める会によると、説明会では、エアコンの設置などで4億円の赤字が見込まれることが値上げの理由にあげられました。単身者用の一般宿舎で一番安い月額1万5380円の部屋は、2万2590円(7,210円増)になります。2番目に安く、最も戸数の多い1万9410円の部屋は、2万8040円(8,630円増)になります。

値上げ幅が2.1倍と最も大きかった障害者用バリアフリー居室(全12室)を含む棟については、値上げ後の宿舎料が月9万2750円の予定でしたが、筑波大が「障害のある学生の入居が必要」と認めた場合のみ、利用料を大学が補助して実質5万1980円にすると説明しました。

集会に参加した学生からは、「エアコンは5年以上使うもの。値上げ幅が大きすぎるが、現在の入居者にそのまま転嫁できるのか」「(バリアフリー居室に)補助するというが、9万円に値上げすることに変わりはない」と意見が出ました。

学長に団交要求

撤回を求める会では、▽団体交渉の実施▽寄宿料の値上げをしないこと▽2年生以上の継続入居枠を拡充すること─の要求を掲げた申し入れ書を学長あてに今月13日、提出しました。

会の学生は、「住んでいる学生の切実な声に耳を傾けてほしい。(学生宿舎は)学ぶ権利の保障の基盤となる重要な施設だということを受け止めるならば、値上げは撤回すべき」だと訴えています。

(「しんぶん赤旗」2026年10月15日付より転載)

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