憲法の根底は人権尊重 9条の会20年講演会 茨城・結城
「“戦争できる国づくりストップ”へ、憲法9条の精神を未来へつないでいこう」と呼びかけた、茨城県結城市の「9条の会・ゆうき」は10月4日、結城市内で前川喜平氏を迎えて、「平和と教育」と題した20周年記念講演を開催。約200人が参加しました。

参加者が聞き入った前川氏(中央)の講演=10月4日、茨城県結城市
前川氏は、「教育は子どもたちを戦争に向かわせることもできるし、平和の担い手にすることもできる」と強調し、「日本国憲法の根底にある全ての人権尊重という信念を大事にすること。差別はしてはいけない」という思想が平和を築いていく土台となることを力説しました。
前川氏は、軍拡を進める日本政府に対して、「日本は唯一の戦争被爆国として“核兵器をなくそう”と先頭にたたなければならない。軍縮のためにリーダーシップを取るべきだ」とも強調。
平和を体現していた故中村哲さんや、グレタさん船団の非暴力の抵抗などに触れ、「平和を守るためにあきらめないことが大事。先の戦争被害の悲惨さを語り継ぐことと同時に、日本の加害の歴史も学び、反省し続けなければならない」と語り、学校教育と合わせて「家庭や社会教育で継承していこう」と呼びかけました。
9条の会の北嶋誠さんは、「改めて戦争の足音が分かった。憲法の平和や人権保障など、9条の会を日常的に継続していくことが大事だ」と語りました。
(「しんぶん赤旗」2025年10月6日付より転載)