東海第2原発の廃炉要請 3年間で11回の火災 共産党茨城県委員会

日本共産党茨城県委員会(上野高志委員長)は2月18日、日本原子力発電に対し、4日に発生した東海第2発電所の中央制御室内の制御盤火災を受け、東海第2原発の再稼働中止・廃炉の決断を求める要請書を提出しました。要請は江尻加那県議と大名美恵子東海村議が行い、茨城県原発を考える会の小林栄次事務局長も同行しました。

日本原電地域共生部の担当者(部長代理)に要請書を手渡す、日本共産党の江尻かな県議、大名美恵子東海村議、原発を考える会の小林栄次事務局長

日本原電地域共生部の担当者(部長代理)に要請書を手渡す、日本共産党の江尻県議、大名東海村議、原発を考える会の小林事務局長(左から)=2月18日、東海村

大名氏は、「対策工事の中で火災や労災、施工不良が頻発し、そのたびに県や村から厳重注意を受け、原因究明と再発防止を行っていながら、トラブルの根本的な解明がされていない」とし、「安全管理体制に重大な瑕疵があり、原発を運転する資質が問われる。住民不安が広がっている」と抗議しました。

江尻氏は、原発を動かす要の施設での火災に対して、「県や村だけでなく、住民や議会にも直接説明をすること」など要請項目への速やかな回答を求めました。

小林氏は、3年間で11回目の火災事故について、「10回も火災を繰り返して、こんな状況で再稼働なんて不安でしょうがない」と批判しました。

応対した東海事業本部の地域共生部長代理は、「文書は社内に持ち帰りたい」と抗議文と要請書を受け取りました。

大名氏は翌19日、山田修東海村長と面会し、「党の原電への抗議と要請の内容を村も受け止め、廃炉を求めるべきだ」と要請しました。山田村長は、「原電の体制を含め、火災の根本要因などの分析と徹底した安全管理措置の報告を待つ状況だ」と答えるにとどまりました。

(「しんぶん赤旗」2025年2月21日付より転載。要請書全文はこちらから

おすすめ