漁協不当解雇の解決を 茨城知事に支援団体要請
大津漁業協同組合(茨城県北茨城市)から男性2人(永山孝生氏、鈴木基永氏)が解雇された問題で、水戸地裁が2人の地位確認と未払い賃金の支払いを命じたことを受け、2人を支援する団体などが6月28日、茨城県の大井川和彦知事宛てに訴訟の早期解決を求める申し入れを行いました。
この問題は、漁協職員だった男性が、所属する漁協の不明朗な会計処理や北茨城近海で捕れたシラス加工製品の放射性物質の測定結果を書き換えていた問題について週刊誌などに告発し、解雇されたもの。
水戸地裁は4月、告発は公益通報の点から解雇の合理的な理由にはならないとして不当性を認定しました。漁協側は不服として控訴しています。
申し入れで、「大津漁協の永山さん・鈴木さんを支える会」の穂積健三共同代表は、「高裁でも断固たたかうが、裁判が長引かないよう早期解決を」と要求。
全国一般労働組合茨城地方本部の見代昌巳執行委員長は、裁判の過程において雇用調整助成金の不正受給で大津漁協の元専務理事に有罪判決が命じられた事件に触れ、「元専務理事こそ解雇されるべきだ。2人を職場に戻せるように指導してほしい」と求めました。
県漁政課の担当者は、「要請・要望内容は読ませていただく」と応じました。
(「しんぶん赤旗」2024年7月6日付より転載)