過酷事故は日本崩壊に 樋口元裁判長 原発の危険語る 水戸

「私が原発を止めた理由」と題する元福井地裁裁判長、樋口英明氏の講演会(講演会実行委員会主催)が5月12日、水戸市民会館で開催され、約400人が参加しました。

樋口氏は、能登半島地震での海岸線沿いの隆起や道路陥没の状況を示し、「国が存続できているのは、震源地付近の珠洲原発計画を撤回させた住民運動のおかげだ」と指摘。
原発は「どんな事態でも人が管理し続けなければならないもので、管理できなくなった時の事故の被害は想像を絶する大きさ」と本質を語りました。

また、日本の原発の耐震性が極めて低いことにふれ、「原発の過酷事故は日本そのものの崩壊につながりかねない。原発に携わる者の責任は大きい。3・11を経験した我々の責任は重い。知ることは大事。無知は罪。無口はもっと罪。原発の危険性を知ってしまった以上、それを伝えていかなければならない」と力説しました。

講演後には、「非核脱原発平和都市宣言」を出し、東海第二原発再稼働反対を明言している宮嶋謙・かすみがうら市長と対談。命や暮らしを大事にする人権意識の大切さを語りました。

(「しんぶん赤旗」2024年5月15日付より転載)

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