産廃処分場反対 道路事業費差し止めて 原告側か陳述
大井川和彦茨城県知事に対し、日立市産業廃棄物処分場周辺道路整備事業費の支出差し止めを求める裁判の原告側意見陳述が4月25日、水戸地裁(佐々木健二裁判長)で行われました。
大井川知事は2020年5月、日立市諏訪町の太平田鉱山(旧日立セメント砕石場)に産廃最終処分場の建設を発表。同年8月に市民有志で「県産業廃棄物最終処分場建設に反対する連絡会」を結成し、21年9月に有志5人で訴訟を提起しました。
谷萩陽一弁護士は、処分場建設のための搬入道路の新設により大型車の出入りが増加する状況や、近隣保育園や小学校の通学路への影響など懸念事項を挙げ、5億1200万円の新搬入道路整備費用の差し止めを求めました。
原告団5人を代表して荒川照明氏は、23年9月8日の台風13号により処分場に発生した洪水被害について現地調査を行い、目の当たりにしたひどい被害実態をスライドを使って説明。裁判官にも現地検証を求め、「防災ダム機能のある唐津沢湖を守り、建設阻止の判断を」と訴えました。
報告集会に参加した共産党の江尻加那県議は、事業費の増加や1社応札の問題を指摘。「事業団のヒアリングも予定している。調査し、問題点を追及していく」と述べました。
(「しんぶん赤旗」2024年4月30日付より転載)