原発避難所 足りない 茨城県議会委員会 江尻加那氏ただす

茨城県議会の防災環境産業委員会で9月14日、日本共産党の江尻加那県議が、東海第2原発の過酷事故を想定した県策定の広域避難計画について質問しました。

避難所1人当たりの面積を2平方メートルから3平方メートル以上に見直すことで、避難所の確保が成り立たない実態をただしました。

東海第2原発から半径30キロメートル圏内14市町村の人口は約92万人と全国でも最多。
県内自治体だけでは避難所が確保できないため、避難先は栃木、群馬、埼玉、千葉、福島まで広がり、さらに県は今年3月から新たな避難所の確保を調整中です。

こうした中、原発立地の東海村議会で13日に、山田修村長は避難所の追加確保が求められる状況で、年内には村の避難計画を策定し公表していく旨を表明しました。

江尻県議は、「避難所面積の見直しで、東海村では3万8千人のうち1万3千人、県全体では約30万人の不足が想定されるが、数合わせの計画づくりより、原発の再稼働をやめるべきだ」と主張。

県は、「他県も含めて避難所の掘り起こしをすすめているが、まずは茨城県内で増やすよう求められた」とし、県内にある国や県の施設も検討していくことを答弁。避難所確保が難航している実態が明らかになりました。

(「しんぶん赤旗」2023年9月22日付より転載)

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