障害者福祉 県の責任 茨城県議会特委 江尻議員ただす

日本共産党の江尻加那茨城県議は8月30日、県有施設と県出資団体のあり方を検証する県議会調査特別委員会で、県立唯一の重度障がい者入所施設「あすなろの郷」を運営する県社会福祉事業団の「自立化」は問題だとして、障害者福祉への県の公的責任をただしました。

県社会福祉事業団は1964年に県が設立し、指定管理者として「あすなろの郷」を運営。定員462人の入所施設のほか、病院や医療型障害児入所施設を運営し、職員400人(非正規職員168人)が現場を支えています。

今回の自立化は、施設の再編整備と一体のもの。県は建て替え後の施設定員をこれまでの半分以下の200人に減らす一方、残る入所者の受け入れは既存施設で行うとし、社会福祉事業団の自主事業として切り離す計画です。

自立化について県は、「事業団が自主的判断にもとづき、効率的な施設運営と職員の処遇改善に取り組むために必要だ」と説明。

江尻氏は、「自立化によって、県からの出資金を全額返還させ、医師以外の職員派遣をなくし、指定管理料以外に出している運営費補助金まで廃止するのは公的責任を放棄するものだ」と批判しました。

(「しんぶん赤旗」2023年9月6日付より転載)

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