茨城県議選 12月11日投票 県民の声まっすぐ届ける共産党 小池晃書記局長訴え
1票を争う大激戦となっている茨城県議選(12月11日投票)で最後の日曜日となった12月4日、日本共産党の小池晃書記局長は、水戸市で江尻かな候補(現)、つくば市で山中たい子候補(現)、取手市で佐野太一候補(新)の応援に駆け付け、「共産党以外『オール与党』の県議会を変え、県民の声をまっすぐ届ける1票、岸田自公政権ノーの審判を日本共産党へ」、「いまの2議席を守り抜き、さらに躍進させてほしい」と支援を呼びかけました。
県政の争点はいよいよ鮮明です。小池氏は、茨城県は3年前に12か所あった保健所を9か所に統合し、これまで急性期病床を1,200床以上削減したと指摘。さらに5千床近く減らす計画を進める一方で、霞ケ浦導水事業など、大型開発には大盤振る舞いだと告発しました。
党県議団が逆立ち県政を厳しく批判するとともに、県民の運動と力を合わせて、子ども医療費の補助を県内全市町村で高校卒業まで拡大するなど、県政を動かしてきたことを紹介。
茨城県の財政力は全国8位であり、県財政の約1%でできる「子育て支援3つのゼロ」(学校給食費ゼロ、18歳までの医療費・国保税ゼロ、2歳まで保育料ゼロ)と、「お年寄りに2つの安心」(補聴器購入補助、地域交通補助)の実現をと呼びかけました。
国政について小池氏は、統一協会、物価高問題、農業問題などでの岸田政権の体たらくにふれながら、共産党に願いを託してほしいと力説。
「軍事費は財源におかまいなく2倍にすると言いながら、医療や介護の負担は増やす。物価が上がっているときに年金を下げ、消費税は絶対に下げない。こんな政治を変える選挙にしよう」と訴え、盛んな拍手を受けました。
岸田政権は原発の再稼働に加え、新設まで推進しているが、茨城の東海第2原発も東日本大震災時に津波があと70センチ高ければ全電源喪失の危険もあったと述べ、「こんな危険な原発はいますぐ廃炉を」と呼びかけました。
党県議団の論戦でずさんな避難計画を抜本的な見直しに追い込んだり、知事に「試運転でも地元自治体の事前了解なしには認めない」と答弁させたことを紹介し、「原発マネーを受け取らない共産党で、原発はゼロに。再エネ・省エネで雇用をつくろう」と訴えました。
小池氏はまた、自民・公明が敵基地攻撃能力の保有で合意し、日本が攻撃されていなくても米国が始めた戦争で敵基地攻撃を行えば日本に戦火が及ぶと指摘。憲法を踏みにじり、戦後安保政策を大転換するものだとして撤回を主張し、「徹底的な外交努力こそ政治の役割」、「共産党の躍進で戦争を止めよう」と訴えました。
小池氏は水戸市・城里町区(定数6)の江尻候補について、4日の読売新聞が「東海第二原発の再稼働反対で旗幟鮮明だ」と書いたように、県議会で再稼動反対・原発ゼロの立場でたたかってきた、ぶれない候補だと必勝を呼びかけました。
つくば市区(定数5)の山中候補については、つくば市で切実な県立高校の新設にかかせない候補だと紹介。旧桜村議以来、つくば市議4期・県議4期、住民とともに頑張ってきた「宝の議席」を「今度も必ず」と力を込めました。
取手市区(定数2)の佐野候補については、14年間カウンセラーとして人々に寄り添い、冷たい政治を変えようと県議選に立候補したと紹介。「辞任した葉梨康弘前法相の地元で2議席とも自民党でいいのか。自民党ノーの1票は党派を超えて佐野さんへ」と訴えました。
さらに自民党との一騎打ちで原発ノーの意思を示す東海村区(定数1)の川崎あつ子候補への支援を訴えました。
「無料給食を」 水戸で江尻かな候補
江尻候補は、「一生懸命働いているが、子どもの食費だけは削りたくない」とのシングルマザーの声を紹介し、「この声が届く政治を一緒につくりたい、全自治体に地場産の安全で無料の学校給食をプレゼントしたい」と訴え。
東海第2原発再稼働の是非を巡る県民投票条例案を否決した自民・国民・公明を批判し、「再稼働反対、廃炉をめざす代表として私を再び県議会へ」と強調しました。
「県民生活守れ」 つくばで山中たい子候補
山中候補は、物価高騰に県民から悲鳴が上がっていると述べ、「いま消費税減税こそ必要です。国の悪政から県民生活を守るため、全国8位の財政を常陸那珂港など、無駄な大型開発ではなく、医療と福祉、子育て支援に使わせます」と強調。
つくば地域では、人口増加にともない県立高校不足が深刻だとして、「県の責任で県立高校をつくらせましょう」と呼びかけました。
「若者を支援」 取手で佐野太一候補
佐野候補は、「私に若者の支援をさせてください」と述べ、自民党が2議席を独占する取手市で何としても議席をと訴え。カウンセラーとして多くの人の悩み・相談に寄り添ってきたとし、「心の健康は個人の問題でなく、社会と国や行政の支援が必要です。私が茨城で進めたい。さまざまな相談を1つの窓口で受け付けるワンストップ窓口を設置させます」と力を込めました。
(「しんぶん赤旗」2022年12月5日付より転載)