東海第2原発 安全協定見直しを 原電に6市村が要求 茨城
東日本大震災で被災し、適合性審査中の東海第2原発を抱える茨城県東海村と周辺5市の首長でつくる「原子力所在地域首長懇談会」は2月9日、東海村内で懇談会を開き、日本原電の村松衛社長に対し、東海第2原発の再稼働をめぐる事前協議について周辺5市にも東海村と同等の権限を与えるよう、原子力安全協定の見直しを求める要求書を手渡し、速やかな回答を求めました。
首長懇談会側は、これまでも協定の見直しを求めてきましたが、原電側は明言を避けてきました。
懇談会の冒頭、座長を務める東海村の山田修村長が、周辺市への権限の拡大について「明確な回答がなかった」ときびしく指摘。協定の見直しを強く求めました。
周辺5市の市長、副市長はそれぞれ、「福島第1原発の事故の経過を見ても、これまでの考え方は通用しない」(ひたちなか市)、「安全を確保するうえで協定の見直しは不可欠だ」(常陸太田市)、「福島の事故の影響は広範囲に及んでいる。原発の所在地だけとの協定では意味がない」(日立市)、「誠意ある回答がないのは遺憾だ」(那珂市)、「市民を守るという意向を踏まえて対応していただきたい」(水戸市)などと発言しました。
村松社長は、「一言、一言を重く受け止め、真摯に対応する」などと繰り返しました。
(「しんぶん赤旗」 2017年2月11日付より転載)