茨城県議選 つくば市区 新人乱立切り崩し本格化 子どもの未来守りたい 山中たい子県議
「県立高校の新設は“オールつくば”の願い。県議会に送っていただき、力を合わせて必ず実現したい」。つくば市区から5期目をめざす日本共産党の山中たい子県議(71)の訴えが響きます。
つくばエクスプレス(TX)の沿線開発で人口が増加するつくば市では、県立高校不足が深刻です。
「子どもたちの未来を守りたい」。“学び”が沿線開発の犠牲になってはならないと、山中氏の訴えに力が入ります。高校新設を求め、市民団体が集めた7,000人超の請願署名で紹介議員となったのは山中氏ただ一人。
県議会常任委員会はまともな審議をせず、事実上の“廃案”にしました。
「県主導で行われた沿線開発。それならば、学校建設も県が責任をもつべき」と強調。地元の願いを届ける唯一の県議です。
水田が広がるつくば市高良田地区。偶然、山中氏の訴えを耳にした農家の女性(75)と対話になりました。
夫妻で10町歩のコメ栽培を続けてきましたが、米価の暴落に原油価格の高騰、肥料の値上げも追い打ちとなり、「今年は本当にダメだ。農家がなぜこんなに苦しまないといけないのか」。後継者不足にも頭を抱え、「体が動くうちは頑張ろうと思うんだ」と声を絞り出します。
全国3位の農業産出額を誇る茨城県。山中氏は、“もうかる農業”を売り文句に、大規模化を推進する県の農政から、小規模家族農業の支援こそ必要だと力説。
「肉も野菜も果物も、豊かにとれる茨城だからこそ、地産地消でおいしい学校給食を実現しよう」─。子育ても農業も安心して続けられるつくば市にと訴えます。
市議・県議として大型開発行政に対峙。住民と力を合わせ、福祉充実の県政をと一途に取り組んできた議席です。
つくば市区は定数5を自民現職3人、公明女性新人、「つくば市民ネットワーク」の女性元市議など、有力8人で争います。
新人が乱立し、他陣営は「現職の山中さんは大丈夫」と切り崩しが本格化。党派間争いは一層激しさを増しています。
茨城6区市民連合の長田満江さん(筑波学院大学名誉教授)が事務所開きでマイクを握りました。「暮らしと平和を守る山中さんが、その大きな役割を果たしている。必ず県議会に送るために頑張りたい」。
(「しんぶん赤旗」2022年11月29日付より転載)