茨城県議選取手市区(定数2) 自民2議席独占打破へ 市民と共同 佐野太一氏

茨城県議選(12月2日告示・11日投開票)の取手市区。日本共産党は佐野太一氏(54)=新=が前回失った党議席の奪還に挑みます。

定数2の取手市区は、自民現職が独占。統一協会問題や相次ぐ閣僚の辞任などで岸田政権の支持率が急落する下、県議選は市民との共同で自民と対決する構図です。

「子どもが育ち盛りなのに食費を削っている」、「本格的な冬を前に、光熱費を抑えている」─。街頭演説で佐野氏は、対話した市民の悲痛な声を紹介しました。

産業カウンセラーとして労働者のメンタルヘルスや困難を抱える人の相談に向き合ってきた佐野氏。物価高騰で暮らしが追い詰められる中で、市民生活を守る行政の役割を強調します。

「全国8番目の財政力があるなら、医療や福祉、教育もそのレベルでなければおかしい」。学校給食費の無償化や最低賃金の大幅増などを力説するとともに、地域交通の充実、何でも相談できるワンストップ窓口の創設を訴えます。

26日に山添拓参院議員を迎えた街頭演説会。佐野氏がかつて勤めていた人材派遣会社で同僚だった女性(42)が、訴えを聴きに駆け付けました。
「働く人の相談にのり、“人と接する”ことに関わってきた佐野さん。一人ひとりの声をていねいにくみ取って、話を聞いてくれる人。政治家として絶対に活躍してくれるはず」と期待を寄せます。

取手市区は人命・人権を軽視する発言で辞任した葉梨康弘前法相の地元。自民現職の陣営は葉梨氏との連名ポスターをはがしたり、別議員との写真に差し替える動きも。地元有権者からは「自民は見限るしかない」などの声も漏れています。

佐野氏は、「市民と野党をつなぐ茨城3区市民連合」と政策協定を締結し、▽東海第2原発の再稼働ストップ▽農家への個別所得補償▽保健所の増設と機能拡充▽ジェンダー平等など人権保障の徹底▽教育予算の増額─の5点を確認。
命と暮らし、福祉を増進する県政の実現へ力を合わせることを呼びかけています。

3区市民連合の遠藤俊夫共同代表(80)は、「県議会は自民党が議席の7割を占め、生活に根差した要求や意見書のほとんどが無視されているのが実態。自民が2議席を独占している取手から、政治が変われば生活が変わると訴えたい。人間の尊厳が大切にされる県政に変えたい」と話しています。

(「しんぶん赤旗」2022年11月30日付より転載)

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