原発の安全性説明を 東海第2原発めぐり 科学者・技術者の会が質問書

原子炉技術者や研究者などでつくる「東海第二原発地域科学者・技術者の会」は6月21日、日本原子力発電東海第2原発(茨城県東海村)の安全性について、原電に説明を求める「質問書」を県原子力安全対策課に提出しました。

「科学者・技術者の会」のメンバーらは、原発の運転で飛び交う中性子線による原子炉の劣化を指摘。
▽圧力容器を構成する6枚の鋼板から試験片を取り出さないといけないところ、1枚のみを試験の対象としており老朽性を正しく把握していない▽劣化しているはずの圧力容器の試験片について、原電が認めていない―ことなどをあげ、原電に説明を求めています。

提出後の会見で、日立製作所で原子炉の設計に従事した服部成雄さんは、「試験のやり方に問題があり、認識を共有したい。技術者としての素朴な疑問だ」と強調。
日本原子力研究開発機構に在籍した日本共産党の花島進市議は、「(原電の評価では)危なくて認められない。きちんと回答を求めたい」と話しました。

東海第2原発をめぐっては、県が独自のワーキングチームを主催して安全性の検証を進めており、大井川和彦知事はこのワーキングチームでの審議を再稼働の前提にしています。
今回の「質問書」は、ワーキングチームを通じて原電に回答を求めているものです。

(「しんぶん赤旗」2022年6月22日付より転載)

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