茨城 東海村長が引退表明 「国民過半数は廃炉求める」

日本原電(原電)東海第2原発を抱えている茨城県東海村の村上達也村長(70)が7月24日、県庁内の記者クラブで会見し、東海村長選(9月3日告示、8日投票)に出馬しないことを表明しました。
村上氏は1997年の村長選で初当選し、現在4期目。
1999年に起きた核燃料加工会社JCOの臨界事故や福島第1原発事故などを踏まえ、東海第2原発の廃炉や「脱原発」を主張し、「この国は原発を持つ資格はない」「改憲と原発推進の思想の根は一つ」などと明言。
東海第2原発の廃炉や原発ゼロ社会の実現を求める村民や市民グループなどから、続投を求める声があがっていました。
会見で村上村長は、「起承転結の『結』が4期で私なりに達成できた」と引退理由を説明し、「東海第2の再稼働阻止が道半ばになっていることが心残り。東海村民だけでなく、周辺30キロ圏内100万人の生存にかかわる問題だ。原電の再稼働申請表明には抗議している」と述べました。
そのうえで、村上村長は「参院選では自民党が勝ったが、国民の過半数は原発の廃炉を求めている」と強調。
「福島の事故があっても方向転換できない原子力業界は自滅の方向に向かっている」との見方を示しました。
村上村長の引退表明を受けて、日本共産党東海村議団(大名美恵子議員、川崎篤子議員)は7月24日、「たいへん残念に思う。今後とも広範な村民と力を合わせて、原発をなくし、安全な村をつくるために全力をつくす」とのコメントを発表しました。
(「しんぶん赤旗」首都圏版 2013年7月25日付より転載)

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