原発再稼働で危険な村に 茨城・東海村で学習会開催
東海村に立地する日本原子力発電東海第2原発の再稼働問題を考える学習会が5月28日、茨城県東海村で開かれました。「いのち輝く東海村の会」(塚原千枝子代表)の主催。
元茨城大学教授の乾康代さん(都市計画)らが講演。
乾さんは、住宅地が原発や研究機関などに囲まれた村内の街並みについて、「原子力施設で居住地がサンドイッチ状態になっており、とんでもない」と指摘。
背景に、原子炉から一定の距離を非居住区域などとする「原子炉立地審査指針」を無視して進められた東海村の都市開発があるとし、「村民3.8万人が原子炉に接近し、本来の非居住区域や低人口地帯に居住している。東海第2の問題は、再稼働させずに安全・健康的な居住地づくりへかじをきるのか、再稼働してもっと危険な村にするのかの選択だ」と力説しました。
原子炉のプラント設計に関わった服部成雄さんは、原子炉内を飛び交う中性子線が圧力容器を傷め、機器をもろくする原発の経年劣化に言及。
老朽化した東海第2について、「(劣化した機器は)目に見えず検査もできず、修理・交換ができない“ないない尽くしの原発”」と強調しました。
いのち輝く東海村の会は、学習会を継続して行うことにしています。
(「しんぶん赤旗」2022年5月31日付より転載)