不正告発の解雇無効 漁協元職員ら陳述 水戸地裁
放射性物質の測定結果が記載された茨城県作成の文書を書き換えたことを報道機関に情報提供し、大津漁業協同組合(茨城県北茨城市)から解雇処分を受けた元職員の男性2人が無効を求めている訴訟の第1回口頭弁論が4月22日、水戸地裁(阿部雅彦裁判長)で開かれました。
訴状によると、原告の永山孝生さん(41)は2020年9月、経理などの改善を求める「大津漁業協同組合を良くする会」を結成。
理由もなく「休職処分」を受けたほか、2012年8月に北茨城市近海で取れたシラス加工製品の放射性物質について、測定結果を下方修正していた組合を告発し解雇されました。
鈴木基永さん(40)は、過重な仕事や同僚からの悪口などで体調を壊し、休職に至ったまま永山さんとともに2月に解雇されました。
裁判で両氏は、「仕事を取り上げられた屈辱感と不正を隠し通す漁協幹部に憤りを抱える」、「地域に貢献できる漁協になってほしい」と陳述しました。
報告集会で永山さんは、「解雇は納得できない。とことんたたかう」と力説。鈴木さんは、「『職場に入れて失敗した』と言われた。そんな理不尽なことを言える職場環境を変えたい」と訴えました。
(「しんぶん赤旗」2022年4月27日付より転載)