北関東オンライン演説会 心一つに野党連合政権の扉開こう 小池書記局長が訴え

「菅政権への国民の怒りは臨界点を超えている」─。
日本共産党の小池晃書記局長は5月2日、北関東オンライン演説会で、コロナ危機に無為無策の菅政権を厳しく批判。
安保法制=戦争法の廃止、未来社会論などを縦横に語り、「埼玉、茨城、栃木、群馬の北関東4県で心一つに、衆院比例で日本共産党の116万票を獲得し、2議席の絶対確保と3議席への躍進を。野党連合政権の扉を北関東から開こう」と訴えました。

元自民党建設相の中村喜四郎衆院議員(立憲民主党)がメッセージ。塩川鉄也衆院議員、梅村さえこ前衆院議員、大内くみ子元茨城県議(衆院茨城4区重複)の3氏(衆院比例予定候補)が決意表明し、各県の小選挙区予定候補が紹介されました。

演説会は地域に設けられた視聴会場やパソコン、スマートフォンなどで約4,000カ所、9,000人以上が視聴しました。

小池氏は、中村氏がメッセージで語った「今日の自民党は数の力にものを言わせ、権威主義に陥り、国民に政治をあきらめさせる政治、絶望を与えてしまうような政治を、この8年間にわたって繰り返している」との発言を引用し、安倍・菅政権の強権・腐敗政治は政権交代で一掃するしかないと強調。

4月25日の北海道、長野、広島の3国政選挙で市民と野党の共闘が全勝し、「野党が統一候補を立て、共産党がともにたたかったことが決定的だ」と述べ、続く27日の日本共産党と立憲民主党の党首会談で、総選挙に向けた協議開始が合意されたと報告。
「野党共闘の原点、安保法制の廃止と立憲主義の回復という一致点は揺らいでいない。きたる総選挙で、市民と野党の共闘で自民、公明両党と日本維新の会に審判を下そう」と呼びかけました。

小池氏は、塩川氏が国対委員長代理として政権与党の横暴な国会運営をチェックし、デジタル法案など悪法とのたたかいの先頭に立ち、梅村氏はコロナ問題で北関東各地での懇談を重ね、30年間「消費税なくす会」の活動に取り組んできたと紹介。

大内氏は、運転42年で老朽化の東海第2原発の再稼働反対の旗を掲げてきたと述べ、「国民の怒りのエネルギーをくみつくすなら、野党共闘のかなめの日本共産党が比例北関東ブロックで躍進を勝ち取ることは十分可能だ」と力を込めました。

「政府の責任は重大だ」─。
小池氏はこう述べ、新型コロナウイルス感染症の急拡大で東京などへの3度目の緊急事態宣言の発令は、「やるべきことをやってこなかった結果だ」と厳しく批判。
日本がPCR検査もワクチン接種も、先進国では圧倒的に最下位だと指摘し、大規模なPCR検査や医療機関への減収補てんなどを要求するとともに、今夏の東京五輪・パラリンピックは「きっぱり中止すべきだ」と強調しました。

小池氏は、東京五輪組織委が看護師を毎日500人も選手村に動員するとともに、30病院を五輪選手のための指定病院にするよう要請していることに現場から怒りがわき起こっていると述べ、「五輪とコロナ対策は両立しない」と批判。

さらに、菅政権は75歳以上の医療費2倍化、病院ベッド削減の法案の強行を狙っており、「400超の病院の統廃合計画では、北関東で19病院に上る。コロナ危機に反省なく、病院をつぶす政治に未来はない」と訴えました。

また小池氏は、安倍政権が強行した安保法制=戦争法は施行5年となり、北関東で自衛隊の基地強化と米軍との軍事一体化の動きが進んでいると警告しました。

米海兵隊、空軍のオスプレイが埼玉や群馬の上空を飛びまわり、昨年12月には群馬県相馬ケ原演習場での日米共同演習にも沖縄・普天間基地のオスプレイMV22が参加したが、「相馬ケ原演習場は1957年、日本人主婦が米兵に射殺されたジラード事件の現場ではないか」と批判。
航空自衛隊入間基地(埼玉県)は航空自衛隊最大の基地として強化が進んでいると指摘しました。

民意を踏みにじる沖縄・辺野古新基地建設の即時中止を強調し、沖縄本島南部の「戦没者の血が染み込み、遺骨の眠る地域の土砂を、こともあろうに米軍基地建設に使うなど、断じて許されない」と糾弾しました。

米中対立が深刻化する中、台湾海峡で米中が衝突した場合、日本政府が「安保法制に基づく対応があり得る」としたことに対し、集団的自衛権の行使を容認し、日本を戦争に巻き込む安保法制を廃止することは急務になっていると述べ、「コロナ危機の最中に9条改憲の論議を進めるなどは、究極の火事場泥棒だ」と批判。今こそ憲法9条を生かした平和外交への転換が必要だと強調しました。

小池氏は、コロナを乗り越えた新しい日本の姿として、富裕層への増税や世界59カ国で進む消費税減税の実現、原発固執から再生可能エネルギーへの転換などの「日本共産党の5つの提案」を説明しました。

終わりに、結党99年を迎える日本共産党の名前には資本主義を乗り越えた新しい社会の展望が刻まれており、「一人ひとりの全面的な発達を支え、幸せを共に生み出そうという党です」と述べ、入党を呼びかけました。

オンライン演説会 北関東ブロック3氏の決意

北関東オンライン演説会では、衆院比例北関東ブロックの塩川鉄也衆院議員、梅村さえこ前衆院議員、大内くみ子茨城県副委員長(茨城4区重複)の各予定候補が総選挙躍進へ決意表明しました。

塩川氏は、コロナ問題で33回の国会質問を行い、命と暮らしに全力を挙げてきたこと、党国会対策委員長代理として野党共闘を進めてきたことを紹介。
大規模災害で現場の声を国会に届け、災害救助法の事前適用を促す法改正へとつなげるなどの成果を報告しました。「国民の苦難解決が党の原点。野党共闘の要の共産党を伸ばし政治を変えましょう」と力を込めました。

北関東4県95%の自治体を訪問した梅村氏は、路上生活者支援、消費税10%中止を求めた国会質問の写真を示しながら、フラワーデモに参加し、特別定額給付金10万円を受け取れなかったDV被害女性の支援に取り組んだことも紹介。
「消費税をなくす運動に32年。消費税減税が野党連合政権の旗印になろうとすることにわくわく。国会に戻り、5%減税の論戦を私にさせてください」と訴えました。

地方議員歴40年の大内氏は、東海第2原発の運転差し止めを命じた水戸地裁判決を「みなさんの運動の成果」と報告し、福島原発の汚染水海洋放出も批判。「原発をやめ再生可能エネルギーに切り替える政権をつくろう」と語りました。

北関東オンライン演説会 中村喜四郎衆院議員メッセージ みなさん一緒にたたかおう

オンライン演説会に立憲民主党衆院議員(茨城7区)の中村喜四郎さんがメッセージを寄せました。要旨を紹介します。

私の前半の政治活動は自民党、後半は無所属でしたが、このたび立憲民主党に入りました。

自民党は数の力に物を言わせ、国民に政治を諦めさせる絶望の政治を8年間にわたり繰り返しました。このことに憤りを感じ、立場を変えました。

安倍内閣は、内閣人事局をつくり高級官僚を動かし、忖度政治横行の温床をつくりました。

菅内閣は日本学術会議の人事に介入し、科学に対しても人事を振り回し、権力主義的傾向は、今の与党・自民党の姿であると言わざるを得ない。

日本の政治を変えるために、日本共産党と一緒に、次の総選挙でオール野党でがっちりと与党に立ち向かう体制を築くならば、国会の議論が緊張感を持つ。国民の方を向いた姿勢で政治を動かすシステムをつくろう。民主主義を取り戻すために共産党のみなさん、一緒にたたかいましょう。

(「しんぶん赤旗」2021年5月3日付より転載)

#小池晃​ #塩川鉄也​ #梅村さえこ​ #大内くみ子​ 北関東オンライン演説会アーカイブ(録画)

※冒頭部分に音声のトラブルがあります。ご了承ください。

【茨城県】北関東オンライン演説会 東海第2原発のたたかい(ナレーション・江尻かな県議)

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