県立高校入試 採点ミス防げ 茨城県教委に要求書

今春と昨春の茨城県立高校の入試をめぐり、大規模な採点ミスが明らかになった問題で、茨城県高等学校教職員組合(蓮田斉執行委員長)は4月30日、再発防止に向けた「要求書」を県の小泉元伸教育長あてに提出しました。

県教育委員会は27日、今春と昨春で県立高校入試で計69校(953件)にのぼる採点ミスがあったとする「県立高等学校等入学者選抜調査改善委員会」の「報告書」を公表。3件の県立高校で合否への影響があったとしました。

調査改善委員会は26日、解答用紙をコピーした上で2系統の採点を行い、採点の「検証日」を設けるなどの「提言」をまとめています。

「要求書」は、「検証日」の設定や解答用紙の様式を改善するなど「一定評価できる内容もある」としつつ、「採点業務に携わる教職員の身体的精神的負担について何ら言及していない」と指摘。
採点ミスは構造的な問題で、長時間の採点業務による教職員の疲弊で発生したとし、▽部分点や複数解が生じる記述式(長文)による出題をやめる▽長時間にわたる2系統の採点方式は導入しない▽教諭や常勤講師以外の職員や外部の人材(教員OB)に業務を拡大しないこと─などを求めました。

(「しんぶん赤旗」2021年5月7日付より転載)

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