不正な経費許されぬ 新水戸市民会館めぐり市民が提訴

水戸市が353億円の税金を投入して進める「新・水戸市民会館」の建設をめぐり12月16日、市民16人が建設費の支出差し止めを求めて水戸地裁に提訴し、裁判所に40人が詰めかけました。

「新・水戸市民会館」の建設費の支出差し止めを求め、水戸地裁に向かう田中氏、谷萩氏ら

「新・水戸市民会館」建設費の支出差し止めを求め、水戸地裁に向かう田中氏、谷萩氏ら(左3人目から)=12月16日、水戸地裁前


計画は、東日本大震災で被災した旧市民会館を、市内中心部にある商業施設跡の民有地に移転するもの。
建設費は、当初予算の68億円を大幅に上回る353億円に増大し、移転先では地元商店などが立ち退きを迫られ、反対の声が上がっていました。
記者会見で原告団の田中重博団長(茨城大学名誉教授)は、市が事業を「最小の経費で最大の効果を挙げなければならない」とする地方自治法の原則に違反していると主張。
巨大施設の建設を、市有地の活用を検討しないまま進めているとし、「市長が独断で決定した不正な経費の支出。事業の強行は許されない」と批判しました。
谷萩陽一弁護団長は、「(市長には)市民会館をつくる権限はあるものの無制限ではない。市長の裁量権を逸脱・乱用する行為だ」と述べ、「住民を泣かせて造る市民会館は建設差し止めに追い込みたい」と話しました。
(「しんぶん赤旗」2019年12月18日付より転載)

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