資料は差別示している 旧動燃訴訟で原告ら 水戸地裁

動力炉・核燃料開発事業団(旧動燃)の労働者6人が、統合再編で発足した日本原子力研究開発機構を相手取り、職場での不当差別の撤廃などを求めている裁判の18回口頭弁論が5月30日、水戸地裁(前田英子裁判長)で行われました。
この裁判は旧動燃当局が、安全な職場環境を求めていた労働者を「非良識派」とみなし、賃金差別などの人権侵害を行っていたことに対してその是正などを求めているもの。
口頭弁論で被告側は、旧動燃による差別政策が記されたメモ(「西村資料」)について「作成経緯が不明で、差別の証拠とするのは不十分だ」などと主張しました。
弁論後の集会で報告に立った原告側の平井哲史弁護士は、原告を低処遇とした旧動燃の人事評価について、被告側が「『やる気がなかったためだ』など抽象的な評価しか上げていない」と批判しました。
被告側が西村資料を「偽造・変造された可能性がある」などと主張していることに対して、山添健之弁護士は差別政策を示した客観的な資料だと反論。
「旧動燃の人事担当部門でしか分からないものを偽造するのはあり得ない」と述べました。
次回口頭弁論は8月8日。
(「しんぶん赤旗」2019年5月31日付より転載)

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