東海第2再稼働 1自治体の反対でも不可 周辺6首長が確認
11月27日に運転開始から40年を迎える東海第2原発(茨城県東海村)の「事前了解権」をめぐり、周辺6市村側が、6市村として1つの自治体でも了解できなければ再稼働できないとの認識を統一したことが明らかになりました。事前了解権を持つ県内6市村で構成する「原子力所在地域首長懇談会」の会合(座長=山田修・東海村長)が11月9日夜おこなわれ、会合後の記者会見で山田村長が明らかにしました。
会合では、原子力規制委員会が11月7日に同原発の運転延長を認めたことで、再稼働に必要とされる3つの許認可が下りたことを受け、原電側から6市村の首長に説明が行われました。
「事前了解権」をめぐってはこれまで、6市村の間で認識に差がありましたが、会合後の会見で山田村長は、「1つの自治体でも了解できなければ先に進めないとのことで意思統一しており、原電側に伝えた」と述べました。原電側からの明確な回答はありませんでした。
会合では、日本原電の和智信隆副社長が11月7日、報道陣に対し「拒否権なんて言葉は新協定の中にどこにもない」と発言したことをめぐり、会合に出席した首長から憤りの声が上がり紛糾。6市村側からは、「(『拒否権はない』と)一言で片づける言い方は傲慢(ごうまん)、慢心」との声も上がり、6市村首長として原電に謝罪と撤回を申し入れました。
(「しんぶん赤旗」2018年11月11日付より転載)