茨城知事選 野党と市民が共同 原発再稼働ノー 鶴田さんに支持広がる

茨城県知事選(8月27日投票)で、野党と市民の共同候補、「いのち輝くいばらきの会」の新人、鶴田まこみ候補(52)=日本共産党、新社会党、緑の党、つくば市民ネットワーク、とりで生活者ネットワーク、茨城一新会の6政党・団体推薦=は、東海第2原発(東海村)の再稼働ストップ、大型開発優先から暮らし・福祉優先の県政への転換を訴え、急速に支持を広げています。

福島県南相馬市の国分富夫さん(右)から「東海第2原発を廃炉にするために鶴田さんを知事に」と応援を受けて奮闘する鶴田まこみ知事候補=8月16日、茨城県龍ヶ崎市

世論と論戦追い込む

鶴田氏は、県政史上初の野党と市民の共同候補。鶴田氏と、現職の橋本昌氏(71)、新人で元経産省官僚の大井川和彦氏(53)=自民、公明推薦=との、有力3氏による争いです。
鶴田氏の立候補で、東海第2原発の再稼働問題が最大の争点に浮上しました。橋本氏は、選挙戦に入って再稼働を「認めない方向にかじを切りたい」と発言するなど、再稼働反対の県民世論と鶴田氏の論戦に追い込まれています。
「いのち輝くいばらきの会」は、県内各地で予想を超える人数で結成されています。「会」と日本共産党の各支部・後援会は、鶴田氏の名前と政策を知らせる宣伝、対話・支持拡大に奮闘しています。

初の女性知事誕生を

“「長すぎるのはイヤ」「安倍自民はもっとイヤっ」初の女性知事誕生で原発とめよう”-。鶴田まこみ候補の法定1号ビラの訴えが、いま、急速に浸透しつつあります。
鶴田氏を擁立した「いのち輝くいばらきの会」は行政区・地域ごとの「会」結成を推進。鶴田氏の訴えが響く情勢の中で、「会」は25地域(7月末)から38地域にまで広がり、今後も増加が見込まれています。
各「会」の宣伝・対話活動では、鶴田氏の東海第2原発の再稼働不同意、くらし・福祉重視の政策を紹介。「長すぎる橋本氏に希望はないし、安倍官邸が背後にいる大井川氏はまったく信用できない。女性知事誕生でスカッとさせよう」「政治のゴタゴタはもうウンザリ。新鮮な風を茨城県政に」などと訴えています。
「まこみ候補ですね、応援します」などの反応があり、「石岡の会」の電話かけでは過半数が鶴田支持という日も出てきています。
鶴田氏を推薦する6政党・団体の一つ、つくば市民ネットワークの永井悦子事務局長は「県政初の女性知事の誕生で、利権がらみの大型開発や思惑政治から距離を置き、何より日々の生活感覚が生かされる政治が期待できる」と話します。
日本共産党の山中たい子茨城県議団長は、女性が活躍するためには、行政による子育て・介護支援が何よりも重要とした上で、女性が働き続けることについて社会や職場の意識が変わっていくことが大事だと指摘。「女性知事が誕生すれば、県民の意識が変わり、県のイメージも変わるのではないか」と語ります。
航空自衛隊百里基地が隣接する茨城空港の近くに住む梅沢田鶴子さんは「橋本県政は、基地や空港に湯水のように税金を使い続けてきた。教育や医療にもっと力を入れてほしい。鶴田さんを絶対に知事に押し上げたい」と期待します。
(「しんぶん赤旗」2017年8月17日付より転載)

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