“実態見合った賠償を” 鬼怒川決壊被害者が発起集会 茨城・常総
鬼怒川の大規模水害で被災した常総市民でつくる「常総市水害・被害者の会」の発起集会が12月20日、茨城県常総市で開かれ、約250人が参加しました。
集会では、被災者から切実な声が次々と出されました。
農機具が水没した農家の男性は、「二千数百万円の被害が出た。買い替えや修理の際に使える支援制度の補助率が6割では低い」と語り、自営業の女性は、「水害で機械が水没した。事業主への資金支援がない。来年の固定資産税が払えない」と訴えました。
堤防から水があふれて大きな被害が起こり、その原因として太陽光パネル設置工事に伴う堤防掘削工事が問題となっている若宮戸地区の男性は、「国土交通省は自然堤防付近の砂をとることを絶対に禁止していた。それなのにソーラー業者に掘削を認めた」として、国の責任を問いました。
集会では、水問題研究家の嶋津暉之氏が講演し、豪雨災害の原因や行政の対応について問題提起しました。
最後に「泣き寝入りはゴメンだ。未曽有の危機を突破するため『オール常総』で立ち向かおう」「被害実態に見合った賠償を国に求めていく」とのアピール文が読み上げられました。
集会には、高杉徹常総市長や吉原英一坂東市長、日本共産党の塩川鉄也衆院議員、梅村さえこ衆院議員、山中たい子県議らが出席しました。
(「しんぶん赤旗」 2015年12月22日付より転載。関連記事はこちらから)