砂岡さんの勝利が確定 土浦日大学園の上告棄却 最高裁

茨城県土浦市の土浦日大高校を運営する土浦日本大学学園(佐藤豊理事長)の職員、砂岡孝治さん(47)の解雇事件をめぐり、「砂岡さんを守る会」が配ったビラで社会的信用を侵害されたとして、学園側が砂岡さんと「守る会」などを相手取り、200万円の損害賠償を求めていた裁判で、最高裁第2小法廷(鬼丸かおる裁判長)は11月5日までに、学園側の上告を棄却しました。
この解雇事件をめぐる裁判は、「砂岡さんは解雇を受け入れ、学園側は解決金を支払い、砂岡さんを新たに採用する」との内容で和解が成立しました。
この結果を伝えた「守る会」のビラについて、学園側は「『解雇撤回』と記載され、社会的信用が侵害された」などとして提訴。
「守る会」側は「訂正ビラ」を発行し、誠実に対応してきました。
この裁判で、水戸地裁土浦支部の請求棄却の判決を不服として学園側が控訴。
東京高裁は、「訂正ビラ」で「守る会」側が謝罪したことを認め、「控訴人の社会的評価を違法に低下させたとはいえない」と述べ、学園側の請求を退けていました。
会見した砂岡さんは、「学園側は争いごとはやめて、教育に力を入れるべきだ」と指摘。
土浦日大高校の元教師で、「守る会」会長の真山策功さん(70)は、「学園の名誉を傷つけているのは佐藤理事長自身ではないか。最高裁決定を真摯に受け止め、正常な労使関係を築いてもらいたい」と述べました。
(「しんぶん赤旗」 2014年11月6日付より転載)

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