放射能漏れ施設視察 茨城・共産党県委申し入れ

被ばく調査・原因徹底究明を 小林参院予定候補、各地方議員ら参加
茨城県東海村にある大強度陽子加速器施設「J-PARC」で放射能が漏れ、34人が被ばくした事故で、日本共産党茨城県委員会は5月30日、同施設側に対して被ばく調査と事故原因の徹底究明を申し入れ、放射能漏れ事故があった実験施設の内部を視察しました。

事故について説明を受ける日本共産党地方議員ら(右)=5月30日、東海村

事故について説明を受ける日本共産党地方議員ら(右)=5月30日、東海村


申し入れと視察には田谷武夫県委員長や大内久美子県議、小林きょう子党くらし・雇用対策部長、関係自治体党議員らが参加。
▽被ばく範囲と健康調査▽事故原因の徹底究明▽「安全神話」の一掃▽抜本対策をとるまで運転を再開しないこと▽自治体への通報、住民への連絡体制の改善─などを求めました。
原子力機構東海研究開発センターの富田英二副センター長に申し入れ書を手渡す小林きょう子氏=5月30日、東海村

原子力機構東海研究開発センターの富田英二副センター長に申し入れ書を手渡す小林きょう子氏(中央右)と大内久美子県議=5月30日、東海村


応対した日本原子力研究開発機構東海研究開発センターの富田英二副センター長は、(1)施設外に放射性物質を漏えいさせたこと、(2)34人が被ばくしたこと、(3)自治体への通報が遅れたこと─の3点について「重大問題だと認識している。地元住民をはじめ一般の市民に深くおわび申し上げる」と陳謝しました。
上昇した放射線量を低下させようと、施設内のファンを回したことが外部に放射性物質を拡散させる結果を招いたことについて、富田氏は、「今回はファンを回すべきではなかった。調査が不足していた」と対応の甘さを認めました。
高エネルギー加速器研究機構「J-PARC」センターの齊藤直人副センター長は、「原因を究明し、再発防止を徹底する」と答えました。
(「しんぶん赤旗」首都圏版 2013年5月31日付より転載。日本原子力研究開発機構への申し入れはこちらから[PDF])

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