百里基地闘争を学ぶ 自由法曹団茨城支部が集会

自由法曹団茨城支部は10月18日、茨城県つくば市で「百里基地反対闘争の歴史」を学び合う集会を開きました。
国策によって基地建設が強行される中で、一坪運動の結実による平和公園整備や旧射撃場山に「自衛隊は憲法違反」の大看板を掲げたこと(九条の丘)、平和公園内への9条の碑建立など、現在に続く運動を学ぶとともに、今後の基地機能強化とのたたかいに向けた議論を深めました。年1回の総会(19・20日)を前に、総会プレ企画として開催したもの。

百里基地反対闘争に関わった94歳になる内藤功弁護士は、「“基本的人権の尊重”の基本にあるのは平和だ」と強調。
「戦争準備は平和的生存権をおびやかすものにほかならない」と述べ、百里農民が「戦争のために土地は売らない。平和のためならタダでも出す」、「(土地買収で)いくら金をもらっても、戦争になったら命がなければ何にもならない」と、百里裁判(百里基地訴訟)で訴えた声を紹介しました。

日本共産党の江尻加那県議は、百里基地に隣接する茨城空港の第3の平行誘道路設置計画について、九条の丘など一坪運動地(地権者約500人)の民有地にかかる状況や、土地収用など国任せの県の対応など、百里基地の機能強化が進んでいることを報告しました。

内藤弁護士は土地収用の危険性を指摘し、「権力はいかなる口実をつけても、平和に生きる権利を侵害してくる」と強調。「今後は県議会とともに国会でも追及し、防衛省への交渉を行うなど議会内外での活動が重要となる。弁護団を強化して、不当な国のやり方に立ち向かってほしい」と参加者たちに呼びかけました。

(「しんぶん赤旗」2025年10月21日付より転載)

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