茨城で県母親大会 フォトジャーナリストの安田菜津紀氏講演

第64回茨城県母親大会が6月8日、常総市で開かれ、557人が参加しました。
6つの分科会では、「非戦の源流をたどる講談とお話」のほか、平和と教育、地域農業と食の未来、働き方の問題などを学び交流。全体会では、フォトジャーナリストの安田菜津紀氏が、「紛争地、被災地に生きる人々の声」と題し、記念講演しました。

取材の様子を話す安田氏

取材の様子を話す安田氏=6月8日、茨城県常総市

安田氏は何枚もの写真を通して、▽東日本大震災で娘さんの行方・遺骨を捜し続ける福島県大熊町の父親の思い▽沖縄県の戦没者遺骨収集家の活動▽軍事侵攻が止まらないガザでは福島の復興を願い、子どもたちが毎年たこあげをしていること▽国民を武力で制圧するシリアで兄が亡くなり、自身は右足を失った少女の悲痛な訴え─など、世界中でひたむきに生きる人々の一つひとつの思いや人生を語りました。

安田氏は、「私たちに何ができるのでしょうか」と問いかけ、「特別な何かをすることではなく、事実を知り、ここに集まった一人ひとりが声を上げること。語り継いでいくことが大事なこと。みなさん一人ひとりが語ってほしい」と呼びかけました。

前澤海実行委員長は、「子どもたちの未来に、戦後100年、200年と積み重ねていけるよう、母親大会のバトンをつないでいきたい」と語りました。

(「しんぶん赤旗」2025年6月11日付より転載)

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