百里基地強化は違憲 新誘導路巡る学習会 水戸
茨城県の百里基地反対連絡協議会(百里連協)は6月1日、百里基地と共用となっている茨城空港(小美玉市)の新誘導路問題について、水戸市内で学習会を開きました。
航空自衛隊百里基地の近くに住む百里連協の梅沢優さん(76)は、「19歳の時に沖縄に行き、瀬長亀次郎などと出会い、沖縄の闘いに学んだのが闘いの原点だ」と語り、60年以上に及ぶ百里基地闘争を振り返りました。
基地反対の闘いでは、一坪運動により基地の中に平和公園をつくり、自衛隊の誘導路が「くの字」に曲がっていることを紹介。昨年2月には、「百里・憲法9条の碑」を平和公園に建立したことを報告しました。
梅沢さんは、「憲法9条があるからこそ闘える」と強調。また、米軍との共同訓練や毎月実施している対地攻撃(AGG)などの騒音被害の実情にもふれ、「自衛隊は戦場で戦う訓練をしている。基地強化は憲法9条を逸脱している」と力説しました。
県が計画する誘導路設置に、百里基地に反対する人々が土地を所有する旧射撃場や梅沢さんの土地がかかります。県平和委員会の篠原睦さんは、誘導路設置の真のねらいは、「隣接する百里基地の機能強化であり、平和公園や旧射撃場などの一坪運動地の接収にほかならない」と強調しました。
百里弁護団の谷萩陽一弁護士は、土地収用の問題について、「憲法の財産権など抵抗する方法はある。軍事基地の拡張につながるということなど、世論を広げていくことが大事だ」と力説しました。
日本共産党の江尻加那県議や高橋誠一郎氏(参院茨城選挙区予定候補)、社民党の井坂章ひたちなか市議らも参加しました。
(「しんぶん赤旗」2025年6月4日付より転載)