選定療養費徴収は撤回を 江尻県議求める 茨城県議会予算特別委員会

日本共産党の江尻加那茨城県議は9月25日、県議会予算特別委員会で、救急搬送の有料化につながる「選定療養費」の徴収について、全国で前例のない県レベルでの導入や、12月の運用開始は撤回するよう求めました。

大井川和彦知事は7月26日に、「救急車で運ばれた患者でも、緊急搬送の必要性がなかったと医師が判断した場合、病院が7,700円以上の選定療養費を患者に請求できる」と突如発表。対象の200床以上の25病院に呼びかけましたが、3病院は実施を見送っています。

江尻氏は、「7月発表で12月開始はあまりにも一方的。救急車を呼ぶことを躊躇することになるのではないか」と指摘し、「県のぜい弱な医療体制こそ改善が必要。料金を徴収して救急搬送を減らすことは間違っている」と批判しました。

知事は、体制の改善には言及もせず「医療がひっ迫し、医師の働き方改革で現場が大変な状況」と、江尻氏の主張を真っ向から否定しました。

江尻氏は、大変な状況にある「子どもやひとり親家庭、難病患者などへの聞き取りをしたか」を確認しましたが、知事は答弁せず。江尻氏は、「医療へのアクセスを制限するような、救急搬送の選定療養費はやめるべきだ」と重ねて求めました。

(「しんぶん赤旗」2024年10月1日付より転載)

おすすめ