「特定議員に懲罰は違法」 古河市議会訴訟が結審 水戸地裁下妻支部

古河市議会で針谷力市長の海外旅行をただしてきた市議2人を、市議会が出席停止の「懲罰」にしたのは違法だとして、古河市に計220万円の損害賠償を求めた裁判の口頭弁論が7月17日、水戸地裁下妻支部であり、結審しました。

訴えているのは、日本共産党の秋庭繁市議と「市民ベースの会」の増田悟市議です。

秋庭市議は、2022年3月定例会の討論冒頭で、ロシアによるウクライナ侵略について、市議会での非難決議を呼びかけたことが「議会の品位、権威をおとしめ」たとして出席停止5日の懲罰を受けました。増田市議は、2020年に針谷市長のタイ旅行に関する議会での質問をビラにしたことで4日の出席停止となりました。

原告側は陳述で、懲罰の理由とされた秋庭市議の発言は、字数にして300字にすぎず、発言中、2度も議長から制止されたことを指摘。議長から注意を受けた他議員や過去の発言(懲罰なし)は600字だったことから、議長が「懲罰目的で、わずかな時間に、わざと立て続けに制止を告げたように見える」と主張しました。

また秋庭市議、増田市議の懲罰を決議した懲罰特別委員会の委員が、どちらも懲罰を発議した市議らで構成されたことを指摘。「懲罰は内容も手続きも、秋庭市議らを狙い撃ちしたもので、懲罰権の乱用に当たる」と主張しました。判決は10月23日の予定です。

(「しんぶん赤旗」2024年7月18日付より転載)

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