敦賀2号機の審査資料書き換えめぐり 検証作業中断など対応 東海第2の県会合で委員 茨城

日本原子力発電東海第2原発(茨城県東海村)の安全対策を検証する3月29日の県会合で、敦賀原発2号機(福井県)で審査資料の書き換えが問題になっていることを受け、委員が東海第2の資料で同様の事例が生じた場合に県会合の審査を中断する考えを示唆しました。
東海第2原発の再稼働判断に関わって、県は安全性を検証するワーキングチームを独自に設置し、審議を続けています。

この日の会合で原電の担当者は、敦賀2号機の地質データを書き換えていた問題で、設計管理の不備などが原因だったと説明。
直下を断層が通る敦賀2号機に対し、東海第2は断層がないとして「(敦賀とは)審査資料の作成プロセスが異なる。東海第2の(資料の)信頼性は確保されている」と報告しました。

これに対し、主査を務める古田一雄・東京大学大学院教授(原子炉工学)は、「疑義が生じた場合には、検証作業を中断するなど適切な対応をする」と発言。信頼性を確保するよう原電に促しました。

原電は敦賀2号機の問題をふまえ、県会合に提出していた東海第2の説明資料について再確認を実施。
「審査内容への影響はない」としつつ、誤記などで29件について記載を見直す必要があると報告しました。

(「しんぶん赤旗」2023年3月30日付より転載)

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