県立医療大の独法化中止 共産党・山中たい子茨城県議が要求
茨城県は8月25日までに、来年度予定していた県立医療大と県立医療大付属病院(阿見町)の独立行政法人化について、中止することを決めました。
県は当初、「効率的で柔軟な大学運営」を掲げ、独法化はメリットがあるなどとして、昨年度の当初予算に準備・検討のための予算3,600万円を計上。運営体制や事業内容について検討を進めていました。
日本共産党の山中たい子県議は昨年3月の定例会で、県立医療大付属病院が地域で小児リハビリの拠点になっているとして、「教育機関とケア労働者が担う医療は、知事が言う効率化の物差しで測るべきではないのがコロナ禍の教訓だ」と指摘し、計画の撤回を求めていました。
県福祉医療部によると、独法化にともなう人事・財務システム導入による経費増の影響が大きいとして、検討を停止すると発表。現行の県直営のまま付属病院の機能充実を図るとしています。
山中氏は、「独法化の狙いは自治体から投入される運営交付金の削減で、全国の事例でも相次いでいる。県民への医療サービス低下が懸念される独法化の取りやめは当然だ」と話しています。
(「しんぶん赤旗」2022年8月27日付より転載)