県警は桜井昌司さんに謝れ 布川事件で江尻加那氏 茨城県議会

1967年に茨城県利根町で起きた強盗殺人「布川事件」で服役し、再審無罪が確定した桜井昌司さんが起こした国家賠償請求訴訟をめぐり、日本共産党の江尻加那県議は10月12日の県議会一般質問で、東京高裁判決が先月確定したことを受け、県警に対し、桜井さんへの直接の謝罪を求めました。

質問する江尻加那県議

質問する江尻加那県議=10月12日、茨城県議会

国賠訴訟の高裁判決は、虚偽の自白がなければ逮捕や起訴、有罪判決を受け服役することもなかったとして、警察・検察の違法捜査を断罪。国や県は控訴せず、高裁判決が確定しました。

江尻県議は、「取り調べと捜査にあたった茨城の警察は冤罪を生み、真犯人を逃がした重大な責任がある」と指摘。
「親の死に目に会えなかった胸中を警察は察することができるのか」、「警察が『判決を真摯に受け止め、適正な捜査を進める』というなら、桜井さん本人への直接の謝罪が必要だ」と迫りました。

飯利雄彦県警本部長は、「判決を真摯に受け止め、緻密な適正捜査に努める」と述べるだけで、謝罪はしませんでした。

江尻県議は、「直接の謝罪がなく、警察の信頼が得られるのか」と述べ、県警の姿勢を批判しました。

(「しんぶん赤旗」2021年10月13日付より転載)

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